九州大学 大学院医学研究院保健学部門 大学院医学系学府保健学専攻 医学部保健学科統合基礎看護学講座

基礎看護学領域

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基礎看護学領域 看護研究中間発表会を開催しました
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基礎看護学領域 令和4年度 実践漢方看護セミナーを開催します
基礎看護学領域 メンバー紹介を更新しました

基礎看護学領域

研究教育体制

教育

看護とは何か、看護の本質とその目的を学び、看護師としての自分のあり方を考えるための基礎をつくります

基礎看護学では、人々の健康生活を整えるために看護の本質と、その目的を学び、看護の対象となる人々について理解を深めます。そして、看護実践のための基礎的知識、技術、態度について教育を行っています。また、看護師としての自分のあり方を考え、専門的な領域の看護学に発展させていく基盤をつくります。

  1. 看護・人間・健康・環境の概念
  2. 看護実践の理論的根拠となる看護理論
  3. 看護の発展に関する歴史
  4. 生活援助技術 診療の補助技術
  5. 組織における看護マネジメントとチーム医療
  6. 医療、看護における倫理

教育活動の特徴

  1. PBL(Problem Based Learning)
    PBLにより課題の発見、課題の探求、探求結果の言語化と共有化という過程で取組んでいます。
    PBL導入により、学生の新たな概念形成や積極的な学習行動が見出されています。
  2. 看護技術を中心としたe-Learning教材の開発と活用
    基礎看護領域教員が自作した学習教材を配信し、学生が自らいつでも技術習得のための学習ができるような環境を整備しています。
  3. シミュレーション教育・模擬患者(Simulated Patients)
    具体的な看護活動のイメージ化や実践の場がよりリアルに体験できるように、さまざまな医療衣器具、看護用具を使用しています。
    模擬患者については、看護技術習得の評価として、学期末に実施し、学生の技術習得に対する動機づけにつなげています。
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研究・大学院教育

当領域では、実験研究による看護技術の化学的根拠に関する研究や、慢性期疾患患者の療養生活支援に関する研究、患者教育における看護師のビリーフに関する研究や、バイオエシックスに関する研究など様々な研究課題に取り組んでいます。
2022年度は、修士課程1名、博士後期課程3名の大学院生が在籍し研究を進めています。

社会貢献

メンバーと主な研究課題

教授 橋口 暢子

研究テーマ

  • 基礎的看護ケアが及ぼす生理・心理的影響に関する研究
  • 高齢者における家庭内事故に関する研究
  • 高齢者における温冷覚閾値に関する研究
  • 医薬品情報の取得に関する人間工学的研究

メッセージ

博士課程学生および特任助教として人間工学研究室に長く在籍し、生理計測を軸とした実験研究に多く携わった経験があります。その経験を活かし、看護実践、教育、管理における研究課題を、主に介入研究にて解明していくこと目指しています。

講師 丸山 マサ美

研究テーマ

  • バイオエシックス(生命倫理学・医療倫理学・看護倫理学)研究
  • 古医書・貴重書の書誌的研究-史料から見る倫理問題への探求-
  • コミュニケーション研究-マイクロカウンセリング理論の応用-

メッセージ

バイオエシックス研究:胚子への医学的介入とその社会的保護に関する独英比較研究,告知における死生観比較研究(日独2000,日中韓2010)と共に、古医書・貴重書調査・米国国立公文書館資料調査からバイオエシックスの課題(2020)を紐解いてきました。コミュニケ-ション研究は、基礎理論の臨床応用(質的研究)が中心。九州大学高大連携事業:QFC-SP:Kyushu University Future Creators in Science Project(九州大学未来創成科学者育成プロジェクト)メンバ-として、医療専門家を目ざす高校生と共に、21世紀のバイオエシックス課題を模索しています。

講師 能登 裕子

研究テーマ

  • 基礎看護ケアの質・教育・システムの評価・改善
  • 健康維持・増進に向けた生活習慣・生活環境・製品とその活用方法の提案
  • 高齢者の転倒予防に向けた運動感覚・日常生活動作モニターによる運動機能評価
  • Based Ergonomicsによるセンサーデバイスを用いた看護場面の測定・検証・評価

メッセージ

研究内容として、人々の健康維持・増進、高齢者の転倒予防策、看護・介護技術のエビデンスおよび介護負担の軽減策などの提案をテーマとしています。人間や環境との間で相互に受ける影響を、人間工学的な視点・手法を用いた主観的・客観的(姿勢・動作など)な測定・分析をもとに、あらゆる年齢層に向けてアクティグライフのきっかけとなるような根拠やヒントを発信したいと考えます。近年は、身体が受ける接触圧などを測定するためのセンサーデバイスの開発に関する共同研究にも取り組んでいます。

講師 松尾 和枝

研究テーマ

  • 緑内障患者の点眼アドヒアランス向上に関する研究
  • 視覚障害や眼科疾患を持つ患者の看護に関する研究
  • 視覚情報と認知機能低下の関係についての検討
  • 看護職のキャリアディベロップメントに向けた支援の検討

メッセージ

看護実践を行う中で生じた疑問について、患者さん、臨床の看護職や医療スタッフに意見や要望を聞きながら研究を進めています。取り組んだ研究が、少しでもよりよい看護実践につながることが夢です。

助教 道面 千恵子

研究テーマ

  • 看護職者の健康教育に対するビリーフ
  • 慢性疾患に対する効果的な教育・指導
  • 看護教育に関する質的研究

メッセージ

日々、「看護とは」、「教育とは」、疑問を持ちつつ、患者教育、健康教育をテーマに、研究に取り組んでおります。皆様と、過去から未来に続く、看護のよさを一緒に追求していけるとうれしいです。

助教 松本 美晴

研究テーマ

  • 末梢静脈穿刺技術に関する研究
  • 末梢静脈穿刺時の静脈拡張のための介入研究

メッセージ

対象者の方にとって侵襲の大きい技術である、末梢静脈穿刺(採血、末梢静脈カテーテル留置)の技術向上を目指した研究を行っています。超音波診断装置を用いて、臨床現場で日常的に行われている静脈拡張方法の効果を可視化し、その根拠やより効果的な方法を日々探求しています。

大学院希望の方へ

基礎看護学領域では、修士課程・博士後期課程の大学院生を募集しています。看護技術や教育、看護管理、看護倫理に関する研究など幅広い研究課題に取り組んでおります。また、研究アプローチも生体計測を軸とした実験研究や、調査研修、質的研究と様々な手法での研究を行っています。

現役大学院生からのメッセージ

【博士後期課程の大学院生から】
修士生・博士生・指導教員だけでなく、基礎看護学領域の先生方もゼミに参加され、多くの意見や助言を頂くことができます。先生方の研究について教えていただく機会は、学びを深め、励みとなり、研究への意欲も高まります。
また、ゼミ生同士の交流もあるので、とても刺激になり研究生活の支えになっています。

大学院生の研究について

研究テーマ

【博士後期課程】

  • 手指に関連した感染予防行動による看護師の手荒れの実態と発症の関連要因
  • 看護職の下肢の生理的むくみの予防に関する検討
  • 看護学生における医薬品情報取得向上にむけた課題解明に関する研究

【修士課程】

  • 終末期がん患者への看護師のコミュニケーションに関する研究
  • 若年健康成人男女における清拭時の乾拭の有無が及ぼす生理的・主観的反応
  • 看護学実習における長時間立位活動に伴う下肢のむくみの発生状況とその要因
  • 成人女性における下肢のむくみと月経周期の関連
  • 看護師における医薬品添付文書の情報活用とその影響要因
  • 中堅看護師の看護実践能力と経験年数および個人背景要因との関係