研究拠点の概要

九州大学大学院医学研究院保健学部門看護学分野
九州大学看護共創・実装研究拠点
Research Center for Nursing Innovation and Implementation, Kyushu University (RCNII)

設置の理念

人々の健康を取り巻く社会情勢には、少子、超高齢社会、医療費の高騰、慢性疾患患者の増加などがあり、これら問題に対応するには、積極的な疾病予防をはかるとともに、一人ひとりのセルフケア能力を強化し、ケア社会の実現が求められている。本研究拠点では、そのような社会的期待に応えるために、九州大学大学院医学研究院保健学部門看護学分野と九州大学病院看護部が連携し、また、その他外部機関との共同研究や異分野との融合研究の実施により、イノベーティブ看護の開発と社会実装を戦略的に推進する。

目的

  1. 九州大学病院看護部および企業、自治体との共同研究によりEBNの構築を行い、臨地・臨床における社会実装を目指す
  2. 本拠点における研究成果の蓄積により、看護実践の標準化を行い、国内外にむけ、九州大学ナーシングの発信を行う
  3. 異分野融合研究、社会実装を目指す研究を推進できる若手研究者を育成する
  4. 地域住民、および医療職者を対象に、セミナーや、公開講座など開催し、本拠点における研究成果の発表を行い、地域への還元を行う

構成員

  • 研究拠点リーダー 看護学分野 分野長
  • 拠点副リーダー 九州大学病院 看護部長 看護学分野副看護分野長
  • 事業推進担当者 看護学分野教授、九州大学病院看護部副看護部長

運営委員会

運営委員会を設置し、拠点の運営に関する重要事項を審議する。
運営委員会に関する事項は、別に定める。

研究拠点の組織

次の2つ部門、4つのユニットで構成する。

  1. 看護ケア/マネジメント共創部門
    1. 看護マネジメント開発ユニット
    2. クリニカル看護ケア開発ユニット
  2. ヘルスケアシステム共創部門
    1. 母子・家族健康支援開発ユニット
    2. コミュニテイ健康支援開発ユニット
部門説明

主な活動

  1. 九州大学病院看護部との共同研究推進
  2. 産学官共同研究の推進 国際共同研究の推進
  3. セミナー・公開講座等の開催

部門およびユニット

看護ケア/マネジメント共創部門

ケア対象者のQOL改善のためのイノベーテイブケアの創出および看護提供システムの開発を行い、臨床(医療の場における)実装展開を目的とし、以下の2つのユニットにおける研究を推進する。

看護マネジメント開発ユニット(PDF

看護の質保証のための看護マネジメントにおける課題を抽出し、人間工学、デザイン学、環境学、情報学などの知識、研究手法も取り入れ、学際的アプローチにより課題解決を行い、安全で質の高い看護を提供するためのシステム構築、および看護師のキャリア支援につながるエビデンスの構築、社会実装を目指す。

クリニカル看護ケア開発ユニット(PDF

侵襲的な治療や疾患によって影響を受ける対象の身体・心理面の回復やQOLの改善に寄与する研究課題をグローバルな視点で探求し、介入や評価方法の開発と検証に基づいた看護ケアモデルの創造と医療の場における実装を目標とする。

ヘルスケアシステム共創部門

人が生まれる前から亡くなるまでの生涯を通じて、医療機関も含めた地域の様々な場で提供される個人・家族・地域集団に対するヘルスケア技術の開発やヘルスケアシステムの構築を目的とし、以下の2つのユニットにおける研究を推進する。

母子・家族健康支援開発ユニット(PDF

妊産褥婦や小児、家族を取り巻く身体的・精神的・文化的・社会的な課題を発見し、産学官共同研究の推進によって母子およびその家族のニーズに合致したエビデンスベースのマターナルアンドチャイルドヘスルケア、ファミリーセンタードケアを開発する。開発されたケアを看護実践に活かし、地域共生社会を構築し、母子・家族の総合的なWell-beingを目標とする。

コミュニテイ健康支援開発ユニット(PDF

主に医療機関以外の場で生活する人々が抱える健康面や生活面の課題を、個人、家族、集団、組織の視点から捉え、看護職や他職種、地域住民、関係機関等との協働により、コミュニティ全体の課題解決やボトムアップに向けた看護実践に寄与するエビデンスの構築を目指す。