分野長挨拶

 九州大学医学部保健学科は、1903年に設立された看護婦養成科を母体とした長い歴史を有していますが、大学となったのは2002年で、決して早い時期とはいえません。しかし、それ以降は、2007年に修士課程、2009年博士課程、2015年に修士課程助産学コースを設立と、早いスビードで高度な教育が提供できる体制を整えてきました。これは九州の地で、高い学問的素養を持ったプロフェッショナルな看護職を養成する必要性に後押しされた結果と思います。

 プロフェッショナルな看護職とはどのような人でしょうか。高度な専門知識とその知識を活用できる技術を有し、高い倫理的値観にもとづいて主体的に行動し、そして実践を自ら改革していくことができる、といった能力を有している人であるように思います。この能力は、本人が生来持っている能力という土台に、高度な専門教育が行われてこそ獲得できるものでしょう。このような能力の獲得には、幅広い学問的な素養が求められます。これは九州随一の歴史と規模を誇る総合大学である九州大学の中に設置された専攻・分野であるからこそ可能になると思います。

 現代社会において人工知能の発達は目覚ましいものがあり、今まで人が行ってきたことが機械に置きかわろうとしています。しかし、看護のすべてを機械に置き換えることはできません。なぜなら、看護ケアは看護知識に基づいた判断、看護技術、そして人格も含めた看護者自身を使って、対象者の方との相互作用の中で提供されるものであるからです。少子高齢化の時代を迎え、看護学に対する期待はますます高まってきています。

 九州大学医学部保健学科看護学専攻・九州大学大学院医学系学府保健学専攻看護学分野では、このような社会の期待に応えられる看護の実践分野、教育・研究分野におけるリーダー養成を目的としています。

 ぜひ一緒に看護学を探求していきましょう。

鳩野 洋子

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