分野長挨拶

 九州大学医学部保健学科看護学専攻は、明治時代の看護師養成から始まり、医療技術短期大学部を経て、2003年から4年制大学として学部教育を開始しました。また、2007年に大学院医学系学府保健学専攻が設置され、開学以来、長きにわたり現在まで、高度な専門性を有し臨地で活躍する看護師、保健師、助産師、さらには看護学の発展を牽引する教育者、研究者の育成に尽力してきました。

 また、2012年より、タイ、台湾、香港などアジアを中心とした、看護系大学への本学学生の派遣や他大学からの留学生の短期受け入れを行うなど学部生の国際交流を行っております。さらに、2018年には、北欧のオウル大学との大学院生を中心とした研究交流も開始しました。このような教育、研究活動を通し、保健医療における課題について国際的視野を基盤に探求でき、将来は国際的にも活躍できる人材の育成も進めています。新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、海外との往来ができず国際交流も厳しい状況下においては、オンライン留学プログラムへの参加、オンラインでの国際シンポジウムやセミナー開催などにより交流を継続させ学びの場の確保を行っております。

 新型コロナウイルス感染症の流行は、私たちの日々の生活を大きく変え、多くの人の心身の健康を損ない、尊い生命を脅かしました。今こそ、あらゆる地域、人々の健康、生活を支えていくことを使命とする看護職者による質の高い支援が必要とされています。九州大学医学部保健学科看護学専攻、医学系学府保健学専攻看護学分野では、このような社会危機にも対応し、その期待に応えられる高い倫理観を備えた次世代を担う看護職者および将来教育、研究分野におけるリーダーとなる人材の育成を目指しております。

橋口暢子

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